【超初心者向け】Linuxとは?カーネル・ディストリビューションを世界一やさしく解説
プログラミングやデータ分析を始めたい青学生に向けて、Linuxの基礎を“いきらずに”解説。カーネル・ディストリビューションの違いがわかれば、環境構築につまずかない最初の一歩を踏み出せます。

プログラミングを勉強し始めると、ときどき耳にする「Linux(リナックス)」。 でも、最初は「名前は聞くけど、実際なんなの?」と感じる人が多いはずです。
この記事では、プログラミング超初心者でもわかるように、Linux をゼロからやさしく解説します。
Linuxってそもそもなんだ?
一言で言うと、無料で使えるパソコンの OS(オペレーティングシステム)です。
- Windows
- macOS
- iOS(iPhone)
- Android
- iPadOS
- …
これらと同じ「OSの仲間」です。
「無料で使える OS なんて聞いたことない…」
そう思うかもしれません。実際、Linuxのデスクトップ市場シェアは世界全体でわずか 2.9%(2025年10月時点、StatCounter)。
macOSとほぼ同じ割合なのに、Mac のように街中で使っている人を見かけることはほとんどありません。

それには理由があります。
Linuxは“デスクトップ用OS”としてよりも、“サーバー用OS”として圧倒的に使われているから”です。
- Web サービスの裏側
- クラウド(AWS/GCP/Azure)
- 企業のサーバー
- ネットワーク機器(Wi-Fiルーター)
- Androidスマホの内部
こういった “表に見えない場所” で Linux が大量に動いています。世界のサーバーの半数以上がLinuxで動いていると言われるほどです。だから、普段の生活ではあまり目にすることがないのです。
なぜそこまで使われている?
実はLinuxには、多くのメリットがあります。 メリット
- 無料で使える
- とても安定している
- 古いPCでも軽い(つまり安いサーバーでもちゃんと動いちゃう)
- 世界中の開発者が改善を続けている
デメリット
- Windowsに比べて初学者には難しい
- 使えるソフトが限定されている(特にゲーム!これ重要)
- たまにターミナル操作(文字だけでPCを操作)する必要がある
インストールする前に:ディストリビューションって何?
Linux を実際にインストールして動かす前に、ぜひ知っておいてほしい概念があります。
それが 「ディストリビューション(distribution)」 です。
試しに Google で「linux インストール」と検索してみると、
- Linux Ubuntu
- Linux Mint
- Fedora
- Debian
…など、Linux なのか、別の名前なのかよくわからないものが大量に出てきます。
ここで混乱しないために、まずはディストリビューションとは何かを理解しておきましょう。
「中身は同じ Linux、でも“使える状態にまとめたセット”が違う」
ざっくり言うと、ディストリビューションとは
Linux 本体(カーネル=人でいう脳みそ)+周辺ソフト+設定をまとめた“完成セット”
のことです。
イメージしやすいように、「人間の体」で例えてみます。
-
脳みそ(カーネル)
→ 体を動かす中心。単体では何もできない。 -
心臓・肺・手足・皮膚(周辺ツール)
→ ファイル操作・ネット接続・画面表示など、生活に必要な機能。 -
衣服・道具・生活環境(GUIや設定)
→ デスクトップの見た目、初期設定、アプリ。
そして “これら全部をセットにして、生きられる状態にしたもの” がディストリビューションです。
つまり、
- Ubuntu
- Linux Mint
- Fedora
- Debian
といった名前の違いは、
「脳みそは同じ Linux。でも身体と道具のセット内容が違うだけ」
ということです。
どれも Linux カーネル(脳)は共通ですが、
「どんなツールを入れておくか」「どんな見た目にするか」が異なるため、たくさんの種類が存在します。
代表的なディストリビューション
有名どころだけ、ざっくり特徴を書いておきます。
-
Ubuntu(ウブントゥ)
一番有名なディストリ。初心者向けの情報が多く、日本語記事も豊富。
-
Linux Mint(リナックス・ミント)
見た目が Windows に近く、乗り換えしやすい。デスクトップ用途で人気。
-
Fedora(フェドラ)
新しい技術を積極的に取り込む「最新好き向け」。開発者に人気。
-
Debian(デビアン)
とても安定していて、サーバー用途でもよく使われる「堅実派」。
どれも「中身のコアな部分」は Linux なので、
コマンドの基本や考え方はほぼ共通です。
初心者はどれを選べばいい?
このブログでは、「Ubuntu」か「Linux Mint」 を前提に説明していきます。
理由はシンプルで、
- 情報が多く、ネット検索ですぐに解決策が見つかる
- 日本語の解説記事や書籍が豊富
- 実務でも使う人が多く、学んだことが無駄になりにくい
からです。
まとめ:Linuxは「むずかしそうに見える最初の一歩」なだけ
この記事では、
- Linuxとは何か
- なぜ“脳みそだけ(カーネル)”では動かないのか
- ディストリビューションとは何か
- UbuntuやMintのように“完成セット”が存在する理由
をできるだけ噛み砕いて解説しました。
もしここまで読んで、
「Linuxって意外とシンプルなんだ」
「なんとなく、世界の裏側で使われている理由が分かった」
と感じてもらえたら嬉しいです。
プログラミングは、最初の一歩さえ越えてしまえば
必要な情報はすべて無料で手に入る世界です。
そして 青学生は英語力という最強の武器を持っています。
環境構築や専門用語につまずくだけで、この武器を使う前に諦めてしまうのは本当にもったいない。
Aoyama-Tech-Community(ATC)は、
そんな「最初の一歩の壁」を壊すために作られたメディアです。
Linux、Python、環境構築、データ分析……
知らないことがあっても大丈夫。「わからない」で諦めなくていい。
これからも、技術を“はじめて触る青学生”に向けて、
できるだけシンプルで、いきらない説明を続けていきます。
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